ブリスベンでバスキング!Part9「音響無しでジャグラーが大道芸をするには~前編」

オーストラリアに来て10か月目のクラブジャグラー、エクストリーム芹川(@Exseri)です。

まずは宣伝させてください。先月、自分のドキュメンタリー映像を撮ってもらいました。
なんと、自分自身で編集しています。自作自演も良い所です。
英語の発音も酷いですが、それっぽい仕上がりになっているので許してください。


私は約6か月前から、ブリスベンという街の路上でバスキング(大道芸)だけでお金を稼ぎ生活しています。
稼いだお金でEJC2018というポルトガルのアゾレス諸島で開催された世界最大のジャグリングイベントにも参加できました。
オーストラリア~日本~ポルトガルの飛行機代が高くて、帰ってきたら無一文でした。

この記事では、私が半年間バスキングを行ってきて気付いた事を、ジャグラーという視点からお話してみたいと思います。

もし読まれている方が、大道芸をやってみたいと思っているジャグラーさんだったら何か参考になるかもしれません。
既にプロの大道芸人として活躍されている方でしたら、昔こんなことを考えていた時代もあったなあ…と振り返って頂けると嬉しいです。


私のバスキングスタイル
私がバスキングを行っているブリスベンのQueen Street Mallという場所は、バスカーに対してオーディションを行い、ライセンスを発行しています。もしライセンス無しでバスキングをしているのが見つかると、罰金が科せられてしまいます。




バスキングをしている私の様子。

そして、このQueen Street Mallでのバスキングには幾つかのルールがあります。

・通行人の邪魔になってはいけない
・公序良俗に反してはいけない
・物販(CDやアートの販売)禁止
・音響(アンプなどの電気を使って音を出す機械)の使用が禁止
・ナイフ、火気厳禁


上3つのルールはどこでも共通だと思いますが、下2つのルールがあるため、ジャグリングを使ったショーがとても難しいと感じています。
その理由は後で説明しますが、実際に現在3人しかサークルアクトを行うバスカーがいません。
過去にもジャグリングでバスキングを行っていた人がいたそうですが、難しすぎて他の都市へ行ってしまったそうです。

そんな縛りルールの中、私が半年間で作り上げたショーはこんな感じです。


口笛で客寄せ

口笛で大道芸の定番ソングであるCaravan PlaceのJolie Coquineを歌い、準備体操をしたり道具を並べたり5ボールを投げて「これからショーを始めるぞ!」感を出しながら、1人目のオーディエンスを捕まえます。というか待っています。

この半年間で
・「Show time Brisbane!」と大声で喋る・叫ぶ
・通行人に直接声を掛ける etc...
など色々試した結果、後半にエネルギーを温存できる口笛作戦に落ち着いています。

よく、大道芸人さんたちはスピーカーで音楽を流しながらショーの準備をしています。
それは、通行人に対して知覚だけでなく聴覚にも訴えかけることで、存在に気付いて貰えるからです。
たとえどんなにすごいショーが行われていても、それに気付けないと誰も足を止めてくれません。
大道芸のイベント等で事前告知がある状態で行う場合なら、それを目的に来てくれるお客さんがいるかもしれません。
しかし路上は違います

1人目のオーディエンスが立ち止まってくれたら、「この人何を見ているんだろう?」と2人目、3人目が集まって来ます。
最初の数人が途中で帰ってしまえば、ショーを始めることが出来ません。
その数人を退屈にさせず、もっと見たいなと思わせることが出来れば、あっという間に50人、100人くらの観衆が出来上がります。

スピーカーが使え無いとなると、この最初の客寄せが本当に難しいのです。
土日やスクールホリデー(学期休み)期間中は簡単に始めることが出来るのですが、平日は本当に止まってくれません。
もう慣れましたが、10分、15分とオーディエンスが集まらない時間が続くと、段々心が折れてきます。

一緒にバスキングをしているマジシャンはひたすら大声で喋って客寄せしています。
自分よりベテランの彼らでも日によっては1人目のオーディエンスが捕まらないことがあって、もはや実力半分、運半分なのではと思っています。
この辺は夜の居酒屋のキャッチと同じような気がします。やったことないけれども。

この前メルボルンでバスキングしたとき、他のバスカーにアンプを使わしてもらい音楽を流してみたら、それだけでオーディエンスが集まってきて驚きました。

あと、通行人を見ていて思うのが、想像以上に前方不注意な人が多い。これは日本も一緒ですね。
皆スマホに夢中で、準備中の道具を踏んで行ったり、たまにショーの中に突入してきたりする人もいます。
もちろん路上のスペースを使っている自分が悪いのですが、さすがにもう少し前を見てもいいんじゃないかなぁ…と思ったり。


集中を途切れさせない

ショーの回数をこなしてたとき、毎回同じタイミングでオーディエンスが帰ってしまうことに気が付きました。

ダイススタッキングで観客との距離と近づけて、メインのクラブジャグリングに入るタイミングで、オーディエンスが半分くらい帰ってしまうのです。
不思議なことにダイススタッキングが盛り上がれば盛り上がるほど、そこで帰ってしまう人が多いのです。



ダイススタッキングが終わってクラブジャグリングを始めている様子。実はこの瞬間にオーディエンスが半分くらい帰っている。

路上での大道芸は、せっかく集まったオーディエンスも集中が切れて飽きてしまうと、一瞬で帰ってしまいます。
最後まで見てもらうためには、常に発信し続ける必要があります。
音楽やマイクが使えれば良いのですが、私の場合それが出来ません。

そのため、クラブを片手に持った状態or横に置いた状態でダイススタッキングをして、サイコロが立ったと瞬間にクラブを持つくらいの勢いでショーを進行するようにしました。それだけで観客の減りが変わりました。
サイコロが立ってクラブを取りに行く数秒でお客さんの集中が切れてしまっていたのです。
僕が圧倒的トーク力で埋められればいいのですが、まだ英語でそこまでのトークが出来ないので、いまだに苦戦しています。

ということで前編はここまでです。
読んで頂きありがとうございました。

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エクストリーム芹川

北海道出身/1994年生/オーストラリア在住
2018年からブリスベンにてワーホリ中
ジャグリングを使ったバスキングの修行中
好きな言葉は「宇宙規模で考えれば点」
Twitter(@Exseri)/YouTube/About me